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【部下・後輩】ガチガチの進捗管理は必要なのか|KNACK LAB

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 以前日経×ITでガチガチに進捗管理をするのは必要かという記事もありました。結論から言うとガチガチの進捗管理はしないほうがよいです。これについて後ほど考えていきましょう。

 また、PRESIDENT』2020年1月31日号に「終わらない仕事の片づけ方」という記事があり、その中で部下の進捗管理という内容のものを見つけました。概要を説明すると、働き方改革の煽りを受け、残業ができない世の中となった現在だが、どの仕事にどのぐらい時間をかけているかを見える化する、といった内容でした。今回はこれらの内容を突っ込んでみていきましょう。

終わらない仕事

 ①各メンバーの残業時間をみんなが見られるようにする、は必要か
 これをやる目的は、自分の労働時間の把握と他人の残業時間の現実を確かめることにあると思います。あとは残業が多いメンバーの手伝いをみんなで分担する、なども望めます。しかしこれはあくまで上司側の目線・希望です。

 一度部下・後輩側の目線に立つと、自分の残業時間を公表されることは自分の無能さを晒されていると感じるかもしれません。また、生活残業や評価を得ようとしているなどという批判を受けるかもしれません。

昇進している上司側には「こんなくだらないこと気にするな」と思うかもしれませんが、意外とこんなくだらないことを気にする人は多いのです。

仕事をする上で大切なのは個人の能力とチームの連帯感です。後者を壊しかねない残業時間の公開は控えて、 残業時間の一覧を自分だけでみられるようにすることから始めてみませんか。


 ②飲み会好きの上司のお供
 ゆとりより下の世代は飲み会に来ない、なんて言われていますが、飲み会が好きと嫌いの割合はだいたい6:4または7:3ぐらいの感覚です。意外とみんな飲み会自体は好きなのです。しかしなぜ若い世代が来ないのか。それは楽しくない会話・説教・気をつかうからが主な要因です。一日仕事をしたあとに、上司の語りに延々と付き合うのはかなりの重労働です。原因がわかっているならあとは簡単。楽しい会話・飲み会を心がけるだけで、飲み会に来てくれる率は上がるはずです。以下のように自分にルールを課してみませんか。

・90分以内
・自分から悪口、愚痴は話さない
・部下の話を聞く


特に時間制限はかなり有効な手段です。長い飲み会は疲れに繋がるため、敬遠されがちです。
飲みにケーションを馬鹿にするような発言も最近は増えていますが、これを有効えば、日々の業務・部下のストレスの解消・業務の円滑化につながるため、一度これらのことに気を付けて部下を飲みに誘ってみてはいかがですか。


 ③決まらないミーティング
 皆さん経験がある人も多いかと思います。会議(ミーティング)をしても何が解決したのか疑問に思ったことはありませんか。目的もなく意見を言うだけ、確認しますだけの何も決まらない会議です。そしてその確認結果も特に共有されない。これらははっきり言って無駄です。参加しているだけで発言しない人もたくさんいます。『PRESIDENT』の記事中で武蔵野代表取締役社長の小川 昇さんは解決策を見出してくれています。

 ポイント1~小さなグループに分ける~
 これをすることで発言しなかった人も発言するようになるというものです。理由としては声が大きい人の障壁がなくなり、他の人間が発言しやすくなるからということです。

 ポイント2~一人一人に付箋を渡し、意見をまとめてボードに貼り付ける~
 これは声が大きい人の対策にもなります。また、それぞれの意見が一目でわかるので、反対意見などもわかりやすく、紙に書かれているため思い付きや言った言わない論争を避けられるということです。

この2つを実践して、次回から意味のあるミーティングを試してみてはいかがでしょうか。

column
~ガチガチの進捗管理は必要か~

いつの記事かは覚えていませんが、日経×ITで以前、「部下の仕事を1~10まで管理するな」というものがありました。かいつまんで説明すると、ガチガチに管理するとスケジュール管理は簡単になるが、部下が自分で考えて行動できなくなるというものでした。

一度自分の周りの人たちを思い浮かべてみてください。ことあるごとに質問してくる人、自分で何も判断できない人、調べる能力がない人が想像以上に多いことに気づきませんか?

これらの人間を作り出しているのは、紛れもなく教育する側の問題です。
自分で考える時間を持ってこなかった人間がこれからも考え、判断できるわけがありません。

短い期間でいえば完璧なスケジュール管理は後れを出さない、自分の管理状況が一目瞭然といいこと尽くしに見えるかもしれません。しかし、長い目で部下の育成にも目を向けると、自分たちで考えて行動できる時間を作ってあげることで、将来的にもより生産性の高いより良いチーム作りにつながるのではないでしょうか。

 

【参考】
安中 繁(2020)「部下の進捗管理」,『PRESIDENT』2020年1月31日号, p.45, プレジデント社
小山 昇(2020)「飲み会好き上司のお供」, 「決まらないミーティング」 ,『PRESIDENT』2020年1月31日号, p.48, プレジデント社

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