ネットワークエンジニアとして働いて、どんな仕事をするのか・どう行動したのか・考え方など。途中にポイントを挟みながら共有していきます。
入社~研修についての記事は下のリンクからご覧ください。
また、ネットワークエンジニアとは何か、よくわからない方は下の記事をご覧ください。
SES会社でエンジニアをしておりましたが、結論としては後悔しておりません。これからエンジニアになる方、エンジニアになりたてのかたは周りの人間や仕事内容・動き方を見てみてください。
現場配属(前半)
入社後の研修が終わり、いよいよ常駐先に配属が決まりました。
SES会社のエンジニアは、別のSIer企業へ行き、そこの業務を行うのが仕事になります。(人を貸し出しているイメージです)
最初に配属された現場は設計構築と運用の現場でした。
ユーザーは金融系で、膨大なシステムでガチガチなセキュリティの職場です。
※SES会社は金融系のネットワークを主に担当することが多いように感じます。
金融会社のネットワークが巨大かつ常に人手不足のためです。
配属して最初は、現場で使用するPCのセットアップを行います。必要なソフトのインストール・メール設定などなど。
次からいよいよ最初の業務が始まりました。
機器の単体テストという、新品の機械が壊れていないを確認するものです。
これは何の問題もなく終わりました。
IT業界のテストというものは、事前にテスト項目が定められており、
また、全ての項目に細かい手順が記載されていたからです。
前回の記事で、ネットワークエンジニアは初心者でも絶対なれると説明しましたが、理由はここにあります。
やるべき手順や確認すべき項目は全て、文書に明文化されているため、
その通りに手を動かせばいいだけなのです。
後ほど私もこういった手順を作る側になりますが、十分な経験を積んだのちの役割です。いきなりわからない人にこういったことをさせはしません。
いまやほとんどの業務にITが関わっている今、システムが止まることは仕事・会社としての機能が止まってしまうことと同義だからです。
現場配属(前半)
・SIer社員はエンドユーザーがお客様、
SES社員は常駐先のSIerとエンドユーザーがお客様
・IT業界のセキュリティは最高レベルに厳しい
特に金融系は情報の持ち出しや文書の文言などに細かい
・初めてやる業務でも安心。全ての業務に丁寧な説明や手順がある
現場配属(後半)
配属されて2か月、3か月とたち、だんだんとできる業務も増えてきました。
今稼働している機器に新たな設定を加える仕事。今の機器を新型の後継機に更改する仕事が主です。
これらの仕事をするためには決められた流れがあります。
①要件定義→何をできるようにしたいのかお客さんと相談
②設計→決まった要件に沿って設定値を決めていく
③資料作成→社内の偉い人に説明する資料、お客さんに説明する資料を作成
④社内レビュー(社内の偉い人が納得するまで設定値の説明)
⑤お客様レビュー1(お客さんの担当者が納得するまで説明)
⑥お客様レビュー2(お客さんの担当者が客側の偉い人に説明)
⑦開発環境での試験的な設定作業
⑧開発環境での作業結果の確認
⑨作業申請の提出
⑩本番環境作業
⑪作業後資料作成
⑫作業後のお客様レビュー
おそらくどの職場も同じような流れで進むかと思います。
黄色のマーカーを引いた箇所が、新人が任せられやすい仕事です。
先ほども言ったように、経験の少ない新人は手順が決まっている仕事しか最初は任せられません。⑪の作業後の資料作成とは、作業によって生じた既存システムとの差異を修正するだけの仕事です。
また、⑨の作業申請とは、「セキュリティの厳しい金融システムを変更します、許可してください」という書類を作成してお客さんに提出する仕事です。
ここは正直に言いますが、IT系の仕様を変更する際の許可や説明資料の作成はかなり面倒です。
そもそも、ITのことをよくわからない人たちに説明することも多いので、「なぜこんなことも説明するのか」といったことも多々あります。それに加え、何か指摘しないと、という客側のプライドも混ざり合い、何回も修正することは日常茶飯事です。
現場配属(後半)
・できることが増えても新人は安全な仕事のみ、失敗が伴うことは極力避けて仕事を振ってもらえる
・少しの設定の変更だけでもかなりたくさんの仕事量になる
・ITのことをわかっていない客と対応をすることも。今後何事でもわかりやすく伝える勉強になるので、腐らず目の前の仕事を遂行しよう。
~開発環境と本番環境~
本番環境とは、実際に稼働しているシステムのこと。このシステムに異常が出ると、ユーザーの業務に直接支障がでてしまう。ほとんどの本番環境は、同じ機器を2~3つずつ設置し、片方が壊れてももう片方の機器で正常な業務を行えるために「冗長」という形をとっている。
開発環境とは、ほとんどの場合が本番環境と同じ機器、同じ構成で作られたテスト用のシステムのこと。こちらのシステムで問題が問題が起きてもユーザーの業務に支障が出ないように作られていることが多い。
また、本番環境で設定の変更をする前に、開発環境でテストをし、設定方法に問題がないか確認することでも使用される。
先輩・上長からどういった教育を受けていたか
毎日仕事をして、新人ながら経験を積むうちに、前述の流れの ②設計 も任せてもらえるようになりました。この設定パートは機器の設定を考えるエンジニアらしい仕事と言えるので、かなり燃えますし、実際技術が好きな人は楽しいと思います。
この設計パートをしていると、技術面でわからないものがたくさん出てきます。
研修中にやらなかった設定方法・見たことない機器が出てきます。お客さんからすると、自分がどれを勉強したかは関係ないので、色々な機器を任せられるようになります。
恐らく皆さんも、わからないことがあると他の人に聞きたくなるかと思います。
実際、私もそうでした。先輩や上長に「これなんですけど…」と頻繁に聞いてしまいました。
もちろん極端に難しいことは教えてくれます。
しかし、調べれば出てくることや、考えて答えを出すべきところは教えてくれることはありませんでした。
最初は「答えを教えろよ!」と思いまた、イライラすることもありました。
しかし、後々自分が手順の作成や、より複雑な設計をする担当者になったり、自分が質問される側になって気づきました。
人に聞いてばかりの人間は、いざというとき自分で考えて行動することができないのです。
自分が質問される側になり、人に聞いてばかりの人がかなり多いことに気が付きました。
自分より一回りも二回りも年上の人間が、自分の意志を持てず、若い人間に「これはどうすればいい?」「この設定はあってるよね?」というのは、実際に見てもらえればわかりますが、とてもみっともなく、かっこ悪いのです。
もちろんかっこよさだけで仕事はできませんが、
自分で行動できない人が、より重要な仕事や、上の立場の人間になれると思いますか?
自分で考え、調べる力とその重要性に気づかせてくれた先輩や上長に対して、あとになってその素晴らしさや、感謝がこみ上げてきました。
どういった教育を受けていたか
・自分で調べ、考える癖をつけよう
・調べることも、考えることもできない人間は、何も行動できない
・何も行動できない人間は、年を重ねたからといって改善しない
・何も考えずに仕事をしてきた人間は、年を重ねても経験が積まれることはない
・先輩や上長に質問するときは、「答え」を聞くのではなく、「自分の考え」と、「答えまでの調べ方や考え方のヒント」をまずは聞くようにしよう
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