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【コーヒー豆の種類】代表的な7品種の味の違いを解説!

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 カフェやスーパー、自動販売機など現代では様々なところでコーヒーを楽しむことができます。でもテレビや店頭でコーヒー豆の種類を見て「何が違うのだろう」と思ったことはありませんか?
 ここではそんな悩みを代表的なコーヒー豆を厳選してご紹介していきます。

そもそもコーヒー豆って何?

 コーヒー豆とは、”豆”と呼ばれていますが、「コーヒーノキ」という植物に実ります。我々がよく知っている”豆”はこのコーヒーノキに生っている「コーヒーチェリー」と呼ばれる実の中にある種子のことを指しています。そして、そのコーヒーチェリーから外皮などを取り除くと、焙煎前の状態である生豆となります。
 現在世界で生産されているコーヒー豆は、交配や突然変異などを繰り返し、今や数百種類あるといわれております。今回はその中から代表して日本でも楽しまれている7種類をご紹介いたします。

自分の好みのコーヒーを見つける
 「コーヒーに違いがあるのは知ってるけど、どんな違いがあるのかよくわからない」こう感じているかた、意外と多くないですか?コーヒーをより楽しむためにまずは自分の好きな「基準」を設けるのが大切になってきます。

コーヒーの味は大きく分けて5つの表現で表されます。これらを意識しながらコーヒー豆の種類・焙煎・精製なの違いも含めて好きな一杯を探していきましょう!

味の表現方法

その一:苦味
 苦味は焙煎度合いが増すごとに苦味も増します。本来ニガみは敬遠されがちな味の表現ですが、コーヒーに関しては程よい苦味は「コク」につながりコーヒーの深みを感じるスパイスとなります。

その二:コク・深み
 苦味がその持っている濃厚さを維持しながら口の中に広がっていくと「コク」や「深み」となります。コクや深みを構成する苦味物質が多いと、味にも複雑さが増し深みが増していきます。

その三:酸味
 柑橘系トロピカルフルーツ系など酸味にも種類があります。
同じ酸味が強い豆でも産地などにより違いがあるので、飲んで試してみるのもおもしろいかもしれません。

その四:甘味
 熟したコーヒーチェリーは生豆に甘味が蓄積されていきます。
そして熟す度合いが増すほど生豆の糖分も高くなり、コーヒーの甘味へと繋がっていきます。

その五:キレ
 強い苦味が口の中から早く消えるほど、キレを感じます。
つまりは、強い苦味が口の中から早く消えるほど、すっきりした苦味となり、キレのある苦味へと繋がります。

日本で有名なコーヒー豆たち

ブラジル

 日本が輸入しているコーヒー豆で、一番多いのがこのブラジルになります。
ブラジルはコーヒー豆の農園が世界でもトップクラスの数が存在し、コーヒー豆大国となっております。
【どんな味? 】
ブラジルはマイルドでバランスの良い味わいと言われております。
しかしこれには理由があり、出荷量が極端に多いため、出荷する際に多数の豆が混ざり合っているのがその味わいを出している理由とされています。

キリマンジャロ

 日本でもよく耳にする方も思うキリマンジャロ。
ミディアムローストぐらいの焙煎度合いが適しているといわれております。
【どんな味? 】
キリマンジャロは北部で生産されたものと南部で生産されたもので味わいが変わってきます。
北部で採れた豆は、甘酸っぱさと酸味を感じられる味わいとなっており、
南部で採れた豆は、甘みのあるフルーティな味わいが特徴となっております。

コロンビア

 サッカーの強豪国でもあるここコロンビア、実はコーヒー豆の名産地でもあるんです。
【どんな味? 】
コロンビアの豆は、酸味や甘味・苦味のバランスが良い味わいとなっております。このような味わいになるには理由があり、北部・中部・南部での環境の違い、1200m以上の高地での栽培、昼夜の温度差が大きいなどの環境で栽培されている豆が混ざり合い、バランスのよい味わいになるといわれております。

マンデリン

 マンデリンとは、インドネシアで栽培されているっコーヒー豆のことを言います。インドネシアで栽培されている「アラビカ種」のなかでもスマトラ労北部で栽培されるもののみが名乗れる高品質な銘柄となっております。
【どんな味? 】
「スマトラ式」と呼ばれる独特な製法により、マンデリン独自の力強い香りと深い苦味・豊かなコクが楽しめる味わいとなっております。

モカ

 実はイエメンの外港の名称である「モカ」。ここからエチオピア産の豆と合わせてコーヒー豆が多く出荷されたことからこの名称が通称となりました。この銘柄は日本でもかなり有名な部類に入るかと思いますが、これから意識して飲むとさらにおいしく楽しめるかと思います。

【どんな味? 】
エチオピア産とイエメン産で違う味わいが楽しめるのがモカです。
エチオピア産は主に、芳醇な香りとフルーティな味わいが楽しめ、
イエメン産はフルーティさと酸味が楽しめる味わいとなっております。

ブルーマウンテン

 テレビや雑誌などでも目にする機会が多くなっている「ブルーマウンテン」。
ジャマイカで生産されているこの品種は、決められた産地での栽培と厳しい品質管理のもとに精製されるため、希少価値が高くなっております。
【どんな味? 】
苦味・甘味のバランスが良く、ほのかな酸味が豊かに香る味わいを楽しめます。
厳しい品質管理を潜り抜けた豆にふさわしい上品な口当たりが楽しめるかと思います。

グアテマラ

 「ANACAFE」と呼ばれるグアテマラのコーヒー協会が研究や指導を行い生産されている品種となっております。また、アンティグア地区で栽培されている豆が最高品質として人気を誇っております。
【どんな味? 】
程よいコクと甘い香り・ほのかな酸味や苦味が楽しめる非常に満足感が得られる味わいとなっております。また後味もキレが良く、ゆっくりと味わえる時に楽しみたい一品となっております。

その他の産地


上記で挙げた日本で親しみのあるコーヒー豆以外にもまだまだコーヒーは存在します。
コーヒー豆の産地について簡単にご紹介していきます。

アジア・オセアニア

日本
 日本の一部では国産コーヒーの栽培が行われています。沖縄本土、小笠原諸島などで栽培されています。日本列島はコーヒーベルトから外れていること、台風など天候の影響も大きいため、安定した生産が難しいのが現状です。

オーストラリア
 オーストラリアは1980年代から商業用にコーヒー生産が開始されました。
現在はクイーンズランド集からニューサウスウェールズ州にわたる東海岸で栽培がされています。広い土地を生かして機械収穫によって収穫が行われています。

インドネシア
 インドネシアは世界有数のコーヒー生産国です。前述しましたが、スマトラ島のマンデリン種が有名かと思います。
インドネシアのコーヒー栽培は小規模農園で栽培されており、そのほとんどが手摘みで収穫されております。
また、ジャコウネコの糞で有名な「コピ・ルアク」ですが、この猫はインドネシアの猫になります。

ハワイ
 ハワイ島で栽培される豆で有名なものは、コナ地区で作られる「ハワイコナ」が有名です。この地は標高はさほど高くはないのですが、ハワイ特有の気候により、高地と同様の栽培環境が確保されております。

東ティモール
 日本のNGO法人の支援により、コーヒーの有機栽培を行っています。もともとは19世紀にコーヒーが伝わったが、独立の混乱によりコーヒー産業も停滞していました。

ニューカレドニア
 天候不順の影響により、現在はイダマーク農園のみ栽培を行っています。
アラビカ種のコーヒー豆を栽培していますが、1農園のみで栽培しているため、希少な豆となっております。

パプアニューギニア
 パプアニューギニアは1万近くの島々から構成されている国です。ティピカ種・ブルボン種などが伝わり、コーヒーはパプアニューギニアを代表する輸出品の一つとなっています。

中国
 コーヒーの産地は雲南省に集中しております。また、大手のメーカーが大規模生産地として注目されている国となり、メーカー各社の投資により毎年生産量を伸ばしています。

ネパール
 ヒマラヤ山岳地帯の麓で高品質なアラビカ種が栽培されているネパールですが、実はコーヒー豆本格的に輸出されるようになったのは2000年代に入ってからになります。昼夜の寒暖差が激しいため、コーヒーの深い味わいが生み出されております。

ミャンマー
 ロブスタ種とアラビカ種を栽培しているミャンマー。この国はコーヒー栽培に適した環境(赤土など)であり、さらなる増産が計画されています。今後高品質なミャンマーコーヒーがさらに出回ることに期待が膨らみます。

台湾
 日本統治時代の1930年代、農業政策の一環として生産が盛んになりましたが、第二次世界大戦の影響で衰退しました。しかし、最近になり再び高品質の豆を栽培することに力を入れており、阿里山コーヒーの人気が高まってきております。

フィリピン
 1740年からコーヒー栽培を開始しているフィリピンですが、サビ病の被害を受けたため、現在が病気に強い品種栽培に切り替えました。
また、その一方リベリカ種という希少種の栽培もしているためコーヒーファンも注目しています。

インド
 コーヒーの古い歴史があるインド。1600年代にインドの修行僧がイエメンの寺院で持ち出し禁止とされていたコーヒー豆の苗を自国に持ち帰ったと伝えられています。

タイ
 タイ王室主導でコーヒー栽培が導入されました。品種の多くはロブスタ種となっておりますが、アラビカ種の栽培もされていて、そのほとんどはタイ北部で栽培されています。ドイチャンという地域には日本人が農園主の農園があり、現地での栽培指導なども行っている。

中東・アフリカ

イエメン
 外港「モカ」で知られる国です。高級豆として「モカ・マタリ」という豆もあり、後述するエチオピアと並び、コーヒー豆の出荷が盛んな国となっています。

エチオピア
 アラビカ種の原産地であり、国土全体でコーヒー豆の栽培が盛んな国です。日本でも人気のあるモカの産地でもあるため、皆さんもエチオピア産のモカを口にしたことがあるかもしれません。

ケニア
 フルーティな酸味と、柔らかな実が身を感じる豊かな味わいが特徴のコーヒー豆です。近年、豆の品質の高さが評判で人気が高まってきています。またケニア独自のコーヒー豆オークション機関があり、さらなる品質向上も期待できます。

カナリア諸島
 スペイン領であるカナリア諸島では少数の農家がほかの果物と一緒にコーヒー豆の栽培が行われています。日本でも少数ではありますが、グラン・カナリア島とテネリフェ島産の豆が輸入されております。

ブルンジ
 経済発展の後進国であるブルンジですが、2008年にコーヒー市場に参入しました。現在ブルンジ国の経済はコーヒー栽培に行方を握られている状況です。コーヒー豆の栽培に適した環境である同国は、甘みがしっかりしていて注目を集めております。

ルワンダ
 主要農作物であるお茶と共にコーヒー豆は国の経済を支えています。ジェノサイドの影響で最盛期の半分以下まで低下しましたが、近年は高品質の豆が注目を浴び回復を遂げています。

タンザニア
 キリマンジャロ山が北東部にあり、山の名前を有したコーヒー豆が知られております。タンザニア産のアラビカ種全てがキリマンジャロブランドとされるため注意が必要です。

南アフリカ
 ビーバークリーク農園のみが商業ベースのコーヒー栽培をしています。同国産のコーヒー豆は高品質なのですが、市場には出回りづらい状況です。

中米

メキシコ
 オーガニックコーヒーやフェアトレードコーヒーなどに力を入れており、現在は世界有数の認証コーヒーの生産国となっています。

column
~フェアトレードコーヒー~
市場価格が下落しても中間業者が最低価格以上の保証をしてくれる認証コーヒーのこと。サスティナブルコーヒーの一つになります。


エルサルバドル
 コーヒー栽培に適した環境を有する国です。アラビカ種のみを生産しており、同国ではパカマラ種の開発などコーヒー豆の品種改良にも前向きな動きを見せています。

ニカラグア
 コーヒー栽培中米最大の面積を誇るニカラグア。コーヒー生産への意欲・高い意識を持っており、栽培される標高ごとにランク分けが行われています。希少種のジャバニカ種が近年人気を泊しています。


おわりに


いかがだったでしょうか。
普段何気なく飲んでいるコーヒーも、豆の種類に気を配って味わうといろんな違いが楽しめていいですよね。

次回は豆の焙煎方法について記載していきたいと思います。

【次の記事】



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コメント

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